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亀山トリエンナーレ2020現地説明会 2019.10.19~10.27

亀山トリエンナーレ2020に向け現地説明会開催。
参加作家が亀山に参集し、各自の展示場所を探索しました。


現地説明会における井上隆邦氏の挨拶

 本日はご参加くださり、ありがとうございます。亀山トリエンナーレ2020の開催まで約一年です。会場を下見の上、素晴らしい作品を発表してください。

 作品作りの上での留意点を申し上げておきます。実は先週、山形で開催されている国際ドキュメンタリー映画際にまいりまして、国際コンペに出品された作品を数多く見てきました。一番感じたのは、作品の質によって、相当のバラツキがあったことです。感銘を受けた作品はいずれも映像に緊張感があり、構成がしっかりしていたことです。反対に見応えの乏しかった作品は、いずれも作品が"緩く"人を魅きつける要素が少なかったことです。

 なぜ"緩い"作品になってしまったのか。考えてみますと、一つには、テーマの設定が明確でなかったことが挙げられます。また、テーマ設定されていても、このテーマを様々な視点から深く掘り下げ、その成果を十分作品に反映していなかったことがあります。作品制作におけるこの"緩さ"の問題は現代美術についても当てはまるのではないでしょうか。作品を制作する場合には是非この点を留意してください。

 もう一つ、指摘しておきたいことがあります。表現手段の問題です。現代美術の場合、表現に手段としては、平面、立体、インスタレーション、映像、文章と様々な手段があります。テーマの設定次第では用いる手段も異なります。一定のまとまった考えを伝える手段を考えてください。平面や立体の場合は、まとまった考えを伝える上では限界があります。用いる表現手段の特性や限界を十分考えた上で、作品を作ってください。なお、様々な現代美術作品を見ての感想ですが、説明を聞かないと理解できない作品もあります。こうした作品はあまり感心しません。やはり、作品一本で勝負することが大切ではないでしょうか。

 劇作家井上ひさしの有名な座右があります。「難しいことをやさしく、優しいことを深く、深いことを面白く」です。こうした点も念頭に置き、次回のトリエンナーレをご準備してください。